ローポジションは普通に鳴るのに、ハイポジションだけ音が詰まる、伸びない、ビビる。ベースでよくある症状です。この記事では、ベース専門店GIBが、その原因と対処を解説します。
- ハイポジションの音詰まりの多くは、ネックの「ハイ起き」か、フレットの高さのばらつきが原因です
- ハイ起きは、弦を押さえて隙間を見れば自分で確かめられます
- ハイ起きはトラスロッドでは直らないので、フレットを整えて対処します
音が詰まるとは
音詰まりとは、弦を弾いたあと、音がすぐに減衰して伸びない状態です。振動している弦が先のフレットに触れて、振動を止められてしまうことで起こります。はっきり「ビーン」と鳴ればビビり、音が伸びずに消えれば音詰まりと呼ばれますが、原因は同じです。
原因1: ネックのハイ起き
ハイ起きとは、ネックのボディ側(ハイポジション)が持ち上がっている状態です。ハイ起きがあると、ハイポジションのフレットが相対的に高くなります。
たとえば12フレットを押さえたとき、その先の15フレットや17フレットが高い位置にあると、弦がそこに触れて音が詰まります。程度の差はありますが、多くの楽器はハイ起きしています。
ハイ起きの確かめ方
- チューニングを合わせます。
- 1弦の1フレットと12フレットを同時に押さえ、7フレット付近の弦とフレットの隙間を見ます。
- 次に、1弦の5フレットと最終フレットを同時に押さえ、12フレット付近の隙間を見ます。
3で見えた隙間が、2で見た隙間より大きいほど、ハイ起きしています。同じことをいちばん低い弦でも行うと、低音弦側の状態もわかります。
原因2: フレットの高さが揃っていない
フレットは弾くうちにすり減りますが、減り方は場所によって違います。その結果、ハイポジションのフレットが、周りのフレットより高い状態になることがあります。
フレットが指板から浮いている場合も、そのフレットだけ高くなり、同じ症状が出ます。
原因3: 弦高やネックの反りが合っていない
ネックの順反りが大きいと、ハイポジションの弦高が高くなります。それを下げようとしてブリッジ側で弦高を下げると、今度はハイポジションで弦がフレットに近づきすぎて、音が詰まることがあります。
弦高を調整するときは、先にネックの反りを整えるのが基本です。手順は、ベースの弦高を下げたいで解説しています。
原因4: 弦が古い
弦が劣化していると、音の伸びは悪くなります。特にハイポジションは弦の振動する部分が短く、もともと音が伸びにくい場所なので、弦の状態の影響が出やすくなります。まず弦を新しくして、変化があるかを確かめてください。
自分でできる対処
- 弦を交換する: いちばん手軽で、これだけで直ることもあります。
- ネックの反りを確認する: 順反りが大きすぎないかを見ます。
- 弦高を少し上げてみる: 上げて音詰まりが消えるなら、弦とフレットが近すぎたことがわかります。
弦高を上げれば音詰まりは消えますが、そのぶん弾きにくくなります。弾きやすい弦高のまま音詰まりを消すには、原因そのものに手を入れる必要があります。
ハイ起きは、トラスロッドでは直らない
トラスロッドで調整できるのは、ネック全体の順反り・逆反りです。ハイ起きのように、ネックの一部だけが持ち上がっている状態は、トラスロッドでは直せません。
そこで、ハイポジションのフレットの高さを整えること(すり合わせ)で、弦に対するフレットのラインを揃えます。
PLEKなら、どのフレットが当たっているかがわかる
PLEK(プレック)は、弦を張ったままネックとフレットを1/1000ミリ単位で計測し、フレットの頂点が描くラインをグラフで表示します。下は、GIB兵庫店でPLEKによる施術をしたベースの、加工前と加工後の計測画面です。


このように、どのフレットが、どのくらい高いのかがはっきりわかるので、必要な場所を必要なぶんだけ整えられます。
GIBでPLEKを受けたお客様の声です。
PLEK前は5弦の1〜5フレットあたりを抑えるのがしんどさがあり、ハイポジションの音の伸びが悪くもこもこしていたのですが、PLEK後は5弦の押弦のしんどさがなくなり、ハイポジションの音も綺麗になり音詰まり感がなくなったと感じます。(メト 様)
GIBでは、計測と診断だけを行うPLEKスキャン(¥4,400)で原因を確かめられます。フレットの高さが原因だった場合は、PLEKすり合わせを含むフルセット(¥18,700)で整えます。
あわせて読む: ベースがビビる原因と直し方 / ベースのネックの反りの確認方法
まとめ
- ハイポジションの音詰まりは、振動している弦が先のフレットに触れることで起こります。
- 主な原因は、ネックのハイ起きと、フレットの高さのばらつきです。
- ハイ起きはトラスロッドでは直らないので、フレットを整えて対処します。
- PLEKなら、どのフレットがどのくらい高いのかを数値で確かめられます。